2015年8月13日星期四

三晩分

「あ、じゃあ剣を…」

そう言って寝室に取りに行こうとすると腕を掴まれる。

「必要無い」

両腕を前に突き出すように手首を捉えられる。VVK

「えーっと、じゃあ剣無しで?」

レトの前に片膝をつく。

「…では」

コホン、と咳払いする。
名に誓って宣言する、でよかったかな。

「私、カリノツキヒは、国の為に…」

言いかけた所で両脇に手が差し込まれ立たせられる。
そのまま、其々の大きな手が両腕からするりと落ちて再び両手首を掴み、それがずれて指先に移り。
背中を屈め頭を垂れたレトの前髪が甲を撫でた。

唇が指の第一関節に触れている。

レトが両膝をついて指の関節にゆっくりと、ひとつずつ口づけている。
思わず私も両膝を落とす。

目を伏せていたレトの瞼がゆっくりと開いて視線が交じり合う。

「俺は王の定めを背負っている。俺に流れる血が国を護ることを定めている」

両手を其々の大きな手で包まれた。

「だがお前一人くらい目に届く所にさえいれば守ってやれる」

琥珀の瞳が揺らいで伏せられ、再び両手を少し持ち上げられて右手の甲に唇を寄せられ、それが左手の甲にも繰り返される。

「お前を遠くにやるのが嫌な予感がしてならない」

甲に唇を寄せたまま、そう呟かれる。

「大丈夫だよ、私は割と強いし、今回は上位陣との遠征だし」 
「その、お前の楽観的なところが心配なのだ」

溜め息を手に零される。

「…そうだ、儀式だったな」

そう言って立ち上がり、徐に片腕を肩から背に回し、背から何かを取り出すように手首を返した。

ゴオオオオオオオオオオ

地響きのような変な濁音がレトの背から低く発せられる。
金色の光が飛び出して来るように見えた。魔力が視る事が出来ない、私ですらしっかりと見えることが出来る目映い光。

両手を未だ前に突き出したまま、口をぽかんと開け、黄金色の光の塊がレトの背中から出てくるのを見つめる。

黄金の光を纏う剛剣だった。
何も無い筈のレトの背後の空間から、とてもじゃないが私では両手でも振るう事が出来なさそうな大きな重量感のある剣が出現した。VigRx
刃が金色に輝いている。

その柄を握り、刃を左手で添えレトが魔術を使うかのように、内容を気にしなければうっとりしそうな低い声で詠唱する。

「この者、カリノツキヒを我が妃に迎え、共に国と民を護らん」

えええええっ

そして何故か、呆然と突き出したままの両手にその剣をずしり、とのせられた。

「重い…」

レトが片膝をつく。

「ああ。重い。国を護る剣だ」

下から大きな掌に包み込まれて両手の甲を掬うように持ち上げられる。
剣の重みが一瞬にして無くなる。

「俺が全てを支える」

レトのが正面から私を見据えている。

「その剣に力をくれ」
「え」

じっと見つめられ。
多分こういうこと…?
頭を傾け、刃にそっと唇を落とし、魔力を少し注いでみる。

黄金の光を放っていた刃が、ほんわりと白い輝きを纏った。
驚き、レトを伺い見る。

「王剣がお前を迎い入れた」

琥珀の色を濃くして美しく微笑む。
ああ、綺麗だ。これを見る為なら、魔力の少しくらい。
と思いかけ。
まてよ…

「妃になる誓いになってないか?」

一瞬、剣が重くなったかと思うとすぐに軽くなり、レトが立ち上がって剣を持ち上げていた事に気がつく。
片手で軽々と。
それを背中の見えない鞘に戻した。異次元ポケットのような鞘だな、と思いつつその一連の動作に注視する。
優雅で剛胆な剣さばき。あの両手に重い剣を片手で。
再びレトが膝をつく。私の肩に手を置き、もう片方の手で頬を撫でられた。

「側に居れば必ず守る」
「でも、遠…」

口を塞がれる。

唇を舐められ、ぞくりと背中が震える。
息を漏らすと舌先が割って入ってくる。
熱い舌が私の舌に絡み付いてくる。下から潜り込んで来て裏から側面へと纏わり付いてくる。
そうなると、もう何も考えられなくなる。頭が熱くなって来て、ただこの熱に流されて心地良さに酔っていたいと思う。壮天根ZTG
少し口がずれた時に息をする。すかさず角度を変えて唇が被さって来て、深く全てを吸い取るかのような口づけをされる。
体の力が抜けてくる。背中が反って倒れそうになるのを大きな掌が背と後頭部で支えていて。

私の手はレトの背中のシャツを掴んでいた。
レトの口が離れ私の後頭部を押して首もとに顔を押し付ける。

「はあ、はあ…」

荒い呼吸をレトの首元に吹きかける事になる。

「お前は俺と三晩も離れていても気にしないのだろうな」

あれ?また機嫌が下降気味だ。
ぐいっと後頭部と背中を押されているから、胸にレトの動悸が伝わる。布地越しに熱い体温と少し早いどちらかの動悸が。
片方の頬がレトの首にぐいぐい押し付けられている。
しかし口が自由になっていたので、呼吸を整え言ってみる。

「えーっと、さっきの王剣への…」
「気が気ではない。お前と離れて眠れる気がしない」
「王剣へ力を注いだのは…」
「お前は、俺と離れて遠征に行くのを楽しみにしていないか」

私の言葉を聞かずして今度は両手で頬を掴まれ、顔を正面に持って来られる。
人の顔を自由自在に動かすのは止めてくれ。
しかも、もう魔力使いすぎて疲れて来ているのだ。

お返しとばかりにレトの顔に両手を伸ばす。親指を頬に、他の指を髪に差し込む。
あ、フワフワな髪が指に触れて…

「仕事だから遠征に行くんだよ」

初めての出張(遠征)で、この世界で、北の森の家に近い街とジャディス隊長の街と今居る王都しか知らない。
言われてみれば、初めての土地に行く事、旅行気分で浮かれていたかな。

「菓子はいくら、小遣いはいくら等書いてあったな」
「え!ちょっと何、人のノート見てるの!」
「机の上に広げていただろう」

互いに間近に相手の両頬を、側頭部を抱えたまま。
レトが其々の親指と人差し指で両頬をむにむにとつまみ出した。
私も両手の指を広げてフワフワな髪の感触を楽しむ。

「ジリアンの字がお前のノートに有ったな」

やや強めに頬を摘まれる。VIVID

「いいい痛っ」
「お前は…」

両手の指が意図せずにレトの両耳の耳殻を掴む。
目前の美丈夫は言いかけた言葉を飲み込み、目を細めた。
ちょっと両耳を引っぱる。少し頬に掛かる指の力が弱まる。
綺麗な形の耳の輪郭を指で撫でる。
耳の後ろを撫でると、さらに目を細め、口が薄く柔らかく開いた。

あ。
レトは大型犬だから(狼)耳の後ろが気持ちいいのかも。
四本の指を頭皮に差し込み、親指の腹で耳の後ろを撫で続ける。
しばらくされるがままに微動だにしなかったが、ふいに立ち上がり、私のお尻と背中を支え抱きかかえながら立ち上がった。
居間を横切り、寝室のドアを開け、寝台に下ろされる。転移をせずに移動する事もあるんだな、と冷静に思った。しかも、大柄で一歩の歩幅が広いからあっという間に横切っての寝室だ。

私を下ろしたその隣にごろりと横になる。

「続きをしてくれ」

続き、というと耳の後ろを撫でる、ということだろうか。
仰向けに横たわった男の左耳を、くすぐるように撫でてみる。
ふいに、両手首を取られ、引っぱられた。
レトの体にぺったりと被さるようになってしまう。

「続き」

そう促されるも、両手首を取られている。

「手を離して」

そう言って体を持ち上げ、上半身を起こそうとしても手首には大きな手に捉えられていて、お腹が下の男のそれに密着するだけだった。
顎をレトの胸に立てて下の男の顔を伺い見る。

「三晩分」

そう言われ。三晩分がなんなんだ。
不自由な手首の代わりに、足を動かしたら。
足の間に足を入れられ、レトのお腹を跨ぐ形にさせられる。
膝を曲げて上半身を起こす。そして膝を立て、立ち上がろうとするも、両手首を引かれ、ぺたんとお腹に座り込む。

「レト…」
「お前は俺無しで問題無いのだな…」

じっと下から見上げられ。
綺麗な顔の美丈夫が不機嫌な顔で呟き、拗ねている?
何て言うか、飼い主に置いて行かれる犬のよう、と思ってしまい…

両手首を掴まれたまま、徐々に上半身を傾ける。三便宝
レトの下唇に唇が触れた。
両手首が解放されるとともに、大きな手は背中に乗せられている。
私は再び両手をレトの両耳に持って行き、親指と人差し指で耳殻を撫でさそりながら、レトの下唇を口に含んでいた。
ああ違う。私の上唇がレトの唇に含まれているのか。

レトの舌が唇の裏側や歯列をなぞり始めている。
それを避けるように顔を上げると、レトの怪訝そうな表情が見て取れる。大きな手は背中から両足に移動していて太腿に置かれていた。
突き出していたレトの舌先に自分の舌先でちょっと突いてみる。すると、蕩ける笑みを見せて、より舌を突き出して来た。
その舌を唇で挟み、ゆっくりと口の中に入れて行く。レトの舌は普通の人より、獣の血が入っている所為か、厚くて大きいと思う。
それを全部口の中に含み、それから裏側に自分のを添えて顔を持ち上げる。
ああ、この動作って。顔が熱くなる。

「もう一度」

片手は相変わらず太腿を撫でられていて、もう片方の手で頬を撫でられ促される。顔を倒すとレトが赤い舌を突き出してくる。
舌先に軽いキスをしてみる。レトの表情を伺い見る。目尻が赤くなって琥珀が濃くなっている。
唇をスライドさせ、途中で止る。レトが眉間に皺をよせ何かを耐えるような表情になっている。それを見ながら奥まで入れる。

ああ…

レトの深く低い溜め息が口の中に零される。
それを飲み込み、レトの舌の側面に自分のそれを這わせ、レトが私にするように裏側に潜り込んで柔らかい所を押して…
ところがいつの間にかレトの舌が私の舌に絡み付いていて、私の呻き声が部屋に溢れていた。

「あ、あ、あ…」

太腿を撫でていた大きな掌が、腰に移り、それからするりと、胸を撫で首に動いた。

思わず目を開くと、口の端に零していた唾液を絡めとるレトの舌と、私の首もとのボタンを外そうとするレトの骨張った指が目に入り。
思わず体を起こした。

「はあ、はあ、三日分、終、りょ」

息絶え絶えに宣言し、シャツの袖口で口元を拭う。

「まだ、足りん」

大きな手はボタンを一つ外し、二つ目に移った。GOOD MAN

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