2015年4月1日星期三

聖地への暗い足音

【聖地オルディネ】、かつてこの世界【イデア】に召喚された勇者が、困窮していた『人間族ヒュマス』を救い、その天寿を全うしたと言われている場所。


 白を基調とした建物ばかりが立ち並んでいるが、その中で一際大きく、そして美が整えられた神殿がシンボルとして存在感を放っている。SLEEK 情愛芳香劑 RUSH 正品


 神殿の名は《オルディネ大神殿》といい、そこは少し前に『人間族ヒュマス』と『魔族イビラ』が同盟会談に赴いた場所でもある。両者にとっては苦い思い出になったその場所だが、神官長であるポートニス・ギルビティは、先に起こった争いで傷ついた建物の修繕に気を配っていた。


 彼女は過去にやって来た勇者の仲間である初代神官長を務めたロウニス・ギルビティの血を引く美女である。齢三十を過ぎてはいるが、年齢を感じさせないほどの張りのある白い肌や、透き通るような瞳は神官に相応しいものを持ち合わせていた。


「ふぅ……」


 その整った表情から溜め息が漏れ出る様子は、普段の凛とした佇まいを崩さない彼女にしては珍しいものだった。


 しかし彼女がつい頭を抱えてしまうのも無理はなかった。それはやはり同盟決裂の際に起こった悲劇についてである。幸い神殿はほぼ無傷で残ったが、傍にある多くの建物が突如変貌した『人間族ヒュマス』の国王であるルドルフによって破壊されていた。


 しかも建物だけではなく、この場では多くの兵士や神官が巻き込まれて亡くなってしまった。神聖な場所であってはいけないことが起きてしまい、その事後処理などに寝る間も惜しんで働いていたのである。


(報告によると【ヴィクトリアス】は、あのジュドムが何とか纏めているみたいだから安心だけど、それはあくまで国民だけの話ね……)


 手元の書類に書かれてあるのは、つい先日に【ヴィクトリアス】のギルドマスターであるジュドムから贈られてきた書状であった。彼はあれからずいぶんこちらのことを気にしてくれてはいる。


 会談決裂を防げず、あまつさえ国王の暴走も止められなかった負い目からきているのかもしれないが……


(自分の方が大変でしょうに……)


 国を纏め上げることの重大さは、ポートニスに完全には理解できない。だが彼ならばその資質は十分にあると思っている。今が一番大事な時だというのに、こうして他のところに気を回す性分は相変わらずだと思い苦笑した。Xing霸・性霸2000


(だけど、これからでしょうね、本当に大変なのは)


 ジュドムは傑出した王の才能を持つ者ではあるが、いかんせん身分が低い。いち平民でありながらギルドマスターを務めている彼だが、実績を身近に感じている冒険者や民たちは彼を支持するだろうが、他の貴族たちは少々厄介だろう。


 平民が上に立つ。それは今まで平民を見下してきた貴族たちにとっては耐え難いことに他ならない。その不満の集をどう扱っていくかが問題になってくる。


(彼は人を信じ過ぎるきらいがあるし……だけど私では力にならないわ)


 今ここを離れるわけにはいかない。自分にも守るべき場所があるのだから。彼には世話になっているし、支えになってあげたいと思うが、この状況が恨めしい。


 軽く溜め息を吐くと、どこからか花の香りのような甘いニオイが漂ってきた。どこにも花が無いのでおかしいと思いつつも、しばらくするとニオイが無くなったのでそれ以上は気にしなかった。


 そのまま少しの間、書類を睨み合っているとふと違和感を感じた。


 今の時間は建物を修繕している金槌を叩く音が耳に届いてくるはずだ。休憩しているのか? そう思ったが、あまりに静か過ぎる。まるで今は夜更けで皆が寝静まっているかのような静寂さを感じる。


 書類を机の引き出しに片すと、窓の方へと足を動かす。そしてそこから見える光景に言葉を失った。


 そこからはちょうど神殿の入口近くを確認できるのだが、そこには毎日多くの参拝者が来ているはずだった。あの事件のせいで少し減ってはいたが、それでも一人二人といった数ではない。


 今日だってかなりの数の人が参拝しに訪れているし、まだ人が途切れるような時間帯でも無い。それなのに、窓から見える範囲に目を動かしても、誰一人発見できずにいた。


「ど、どういうことなの……?」


 まさしく異常事態が起こっていることには変わりはないが、そのあまりに逸脱した状況にどう行動を起こしていいか分からず立ち竦んでしまっていた。男用99神油


 トントン。


 突然聞こえたドアのノック音で、ハッと振り向く。普段なら誰か神官がやって来たのだろうと思うが、この状況だからか、そのノック音が酷く歪に聞こえた。


 まるでありえないものを聞いているかのような感覚さえ過ぎる。だがノック音は再び届き、思わず「はい」と震える声で返事をしてしまった。


 するとガチャッとドアノブが回される。自然と視線はそのドアの向こうにいる誰かに向けられる。


 そこには…………黒衣のローブで全身を覆った不気味な何かが存在した。

 誰……? と質問しようと口を動かそうとするが、言葉にならない。体は硬直してしまい、身動き一つできなかった。


 そしてその黒衣のローブはゆっくりと部屋の中へと入って来た。その後ろには同じような服装をした者がもう一人いた。どうやら二人組だったようだ。


(な、何この人たちは……!?)


 非常に不気味で、恐怖しか感じない。その場を逃げ出したいという欲求に従いたいが体は動かない。一体何の目的があってここにやって来たのだろうか?


 いや、そもそもこんな不可思議な状況を作り出したのはこの者たちなのだろうか?


 疑問を浮かべつつ、二人の人物を観察するが、突然一人の人物が勢いよく黒衣のローブを剥ぎ取り、


「やあやあやあ! 天が問い地が問い人が問う! サイッコウに美しい人物は誰かと世界が嘆き問う! そう! その誰かとはまさしくこの僕さぁっ!」威哥十鞭王


 …………………………………………は?


 まるで舞台劇のワンシーンをこれでもかというほど大げさに演じているような人物だった。キラキラ輝く宝石のような石を真っ白な服に装飾されており、目立つことを前提とした存在感は思わず一歩後ずさってしまうほど強烈だった。


「僕の名を知ってるよね? ううん、知らないはずはないよね? だって……そう! 僕は美しいから!」


 突然「ああ!」と言いながら頭に手を当ててポーズを決めている。


「ああ……僕は何て罪なんだ……名乗ってもいないのに、誰とも知らない輩にすら届いてしまう名声! ああ、僕は自分が怖い……この美しさでいつか人が死ぬのではないかと思うほど!」


 クルクルと体を回転させて両手で自分の体を抱きしめている。確かに身長も高く、きっと日頃から丁寧に手入れをされているであろうウェーブを与えられた金の長髪は美しい。それに顔つきも女性なら迫られれば頬を染めてしまうくらい整っている。しかし……


「ああ! 僕は何て罪深き愚か者なんだろうか!」


 この気味の悪いクネクネした動きと、鬱陶しいほどのナルシスト言動が無ければ……確かにイケメンなのだが……。


「……少し黙れクソメン」


 その時、もう一人の黒衣の人物からナルシストに向けて言葉が放たれた。その声はどことなくイライラしている様子が感じられた。だがナルシストと違って女性のようだ。極品狼一号


「アッハハ! いいだろう、クソメンと呼ぶことを許してやろう! 何故ならばそれが僻ひがみだと僕は知っているからさ! ならば耐えよう! その粗末なフェイスに収まる汚れた瞳には、僕があまりに眩しく映ってしまうのだろう! 分かっているよ、分かっているんだ! 君も本当は呼びたいんだろう? 僕のことを……麗しの美びジョニーと!」
「誰が呼ぶかっ!」
「アッハハ! 照れなくてもいいのさ! そう、僕は麗しの美ジョニー! ビジョニー・オルバーンとは僕のことさぁ!」


 まるで誰の声も歯牙にかけない様子でまたクルクル体を回転させ始めた。


「ああもう! 何で私がこんなクソメンとコンビなんだ!」
「アッハハ! 光栄なことさぁ~!」
「不名誉極まりないわ!」


 どうやらかなりのチグハグなコンビのようだが、フッと体の力が緩む。思わず喉に手をやり、声が出ることを確認すると、


「あ、あなたたちは何者? 何しにここへやって来たのです?」


 ポートニスはようやく聞きたかった質問ができると思い真っ先に問う。そしてそれに答えたのはうるさい方の人物だった。


「ああ……あなたもなかなかに美しい……だけど僕には残念ながら多々及ばない! 何故なら僕は……」
「もういいから黙ってろボケッ!」


 黒衣の人物はそう言うと、こちらに体を向けて大きく溜め息を吐いた。夜狼神

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